個人年金保険のコラム

外貨建て個人年金保険のメリット・デメリット

投稿日:2020年3月3日 更新日:

マイナス金利が続く中、日本円建てではあまり大きな利率で運用していくことができないことから、ここ数年は外貨建ての保険商品が注目されています。しかし、外貨建ての保険商品は販売時の説明などを巡って批判があることも事実です。契約してから後悔することがないように、今回は外貨建て保険の中でも個人年金保険について、メリットとデメリットを紹介します。

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外貨建て個人年金保険とは

外貨建て個人年金保険とは、保険料の支払や保険金・解約返戻金などの受取を米ドルや豪ドルなどの外貨で行う個人年金保険のことです。日本円での保険料支払、保険金や解約返戻金の受取ができますので、外貨を持っていなくても心配する必要はありません。日本円よりも高金利な外貨で運用することで(外貨ベースで)高い返戻率を実現することができます。

なお、日本円で保険料の払込や保険金の受取を行う場合、為替相場の変動によって保険料や保険金の額も変動することになります。例えば、保険料が月100米ドルだとすると、1米ドル=110円のときの保険料は11,000円ですが、1米ドル=100円のときの保険料は10,000円、1米ドル=120円のときの保険料は12,000円となります。

外貨建て個人年金保険のメリット・デメリット

メリット

高い返戻率を期待できる

受取時の為替相場にもよりますが、日本円建ての個人年金保険よりも高い返戻率を期待することができます。外貨建ての商品で選択されていることが多い米ドルは日本円よりも高い金利水準を維持しており、日本の非常に低い金利状況下で運用するよりも高い利回りを期待できます。豪ドルなど他の外貨建ての商品もありますが、基本的に日本円よりも金利が高いです。それゆえ、(外貨ベースの)返戻率は日本円建ての個人年金保険の返戻率よりも高い傾向にあります。

受取時に円安になっていると受取額が増える

保険金を受け取るタイミングで円安になっていた場合、日本円換算の受取額は増加します。例えば受け取る年金額が月1,000ドルだとすると、1米ドル=110円のときの受取額は110,000円ですが、円安が進んで1米ドル=120円となった場合の受取額は120,000円となります。なお、保険金を毎月受け取るような形式の場合は月々の変動はしだいに平準化していきます。

資産の分散ができる

外貨建て個人年金保険は外貨で運用することになるので、日本円の価値が下落するようなことが起こったとしてもその影響を回避あるいは軽減できる可能性があります。すべての資産を日本を対象とするもので持っているよりもいくらかを外国を対象とするもので持っていた方がリスク回避の面では優位でしょう。

デメリット

受取時に円高になっていると受取額が減る

メリットで書いたことの反対ですが、保険金の受取時に円高になっていると日本円換算の受取額は減少します。例えば受け取る年金額が月1,000ドルだとすると、1米ドル=110円のときの受取額は110,000円ですが、円高が進んで1米ドル=100円となった場合の受取額は100,000円となります。

諸費用がかかる

外貨建ての保険は日本円から外貨に交換するときの為替手数料をはじめとしてさまざまな費用がかかります。契約時にかかる契約初期費用、契約の維持・管理にかかる保険関係費、年金支払の管理にかかる年金管理費、契約から一定期間内に解約や減額などを行う場合に積立金から控除される解約控除、保険金等を外貨で受け取る場合にかかる外貨取扱手数料などがあります。こうした費用は保険料のほかに支払うということはないので実感しづらいのですが、例えば早期解約をしたときなどでは解約返戻金が支払った保険料に比べて大きく減っていることなどから感じられます。

保険料や保険金の予定を立てづらい

保険料や保険金の額は為替相場の影響を受けるので、明確にいくら支払えばよいか、あるいは、いくら受け取れるかの予定を立てることが難しいです。支払う保険料については多めに、受け取る保険金については少なめに見積もっておくと為替相場が不利な方向に動いても慌てずに済むでしょう。特に保険料について、予定以上に保険料が高くなって支払いがきつくなり、解約してしまうようなことになると大きく損をする可能性もあります。

「元本保証」ではないことに注意

外貨建て個人年金保険を契約するという場合、元本保証の商品ではないということをしっかりと頭に入れておきましょう。日本円建ての商品も早期解約すれば損をすることが多く元本保証ではないのですが、外貨建てのものは解約をしたり保険会社が倒産したりしなくても為替相場の変動によって損失が発生することがあり得ます。

外貨建ての保険で発生する苦情の多くは、「元本割れの可能性を十分説明しなかった」というようなリスクに関する説明が不十分だというような内容です。日本人は「保険は安全な商品」というような意識を持っている人も多いですが、元本割れの可能性がある商品だということを理解し、どういう場合に損をする可能性があるのか事前にしっかりと確認しておくとよいでしょう。

まとめ

外貨建て個人年金保険は金利が高い外貨で運用するので日本円建ての個人年金保険よりも高い返戻率になることが期待できます。しかし、為替相場の変動によっては思ったよりも増えなかったり、悪い場合では損をしたりすることもあります。また、諸費用も多くかかります。こうしたリスクを理解できるのであれば老後のための資金作りに有効な商品でもあるので、しっかりと内容を確認し、検討してみるのがよいでしょう。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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