個人年金保険のコラム

個人年金保険は50代からでもまだ間に合う?

投稿日:2020年10月8日 更新日:

50代ともなると自身の老後資金についてかなり身近な話題となってきます。公的年金への不安や子供の独立などで資金に余裕ができることからこれまで貯められていなかった人も個人年金保険などの老後資金を貯める手段に興味が出てきたという人もいるでしょう。しかし、50代ともなると老後資金が必要となるまでに残された時間が少なくなっていることも事実です。50代からでも個人年金保険に加入するメリットはあるのでしょうか。

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50代でも加入できるが選択肢は減る

50代でも個人年金保険に加入することはできるので加入するのには遅すぎるということはありません。ただし、特に55歳以降では契約可能な商品の選択肢が減ってしまいます。また、年金の受け取り開始時期として選べる年齢の選択肢も減ってしまいます。50代前半で迷っているという人は、選択肢が狭くならないうちに検討を進めるとよいでしょう。

50代で加入するメリット・デメリット

50代で個人年金保険に加入するメリットやデメリットにはどのようなものがあるのか、紹介します。

メリット

貯金が苦手でも貯めていきやすい

50代特有のメリットというわけではありませんが、個人年金保険は保険料という形である種の強制力が働くので、貯金が苦手でこれまで貯めることができなかったという人でも貯めていきやすいです。50代で貯金が少ないという場合、老後に困窮してしまわないように少しでも多くお金を貯めていきたいところだと思います。個人年金保険は途中で解約しなければ貯金よりも良い利率で貯めることも可能なのでそこもうれしいところです。

途中解約してしまうリスクが低い

個人年金保険は途中で解約すると多くの場合、払い込んだ保険料よりも返ってくる解約返戻金の方が少なくなってしまいます。しかし、50代の場合では子供の独立などで資金的な余裕が増していることも多く、また、保険料を払い込む期間も30代などで加入するよりも短いので途中で解約してしまうリスクが低いといえます。個人年金保険に入って損をしてしまう可能性が減るということは一つのメリットといえるでしょう。

インフレリスクが(相対的に)低い

多くの個人年金保険では契約時に利率が固定されて将来受け取れる金額が決まってしまうので、年金を受け取り始めるまでにインフレが起きると受け取れる金額が実質的に目減りしてしまうという弱点があります。例えば、個人年金保険から月10万円受けるとして、多少極端な例ですが物価が2倍になったとしたら、個人年金保険から受け取れる10万円では現在5万円のものしか買えないことになります。

50代で個人年金保険に加入する場合、年金を受け取り始めるまでの期間がそこまで長くないので、物価が上昇するとしてもその影響は比較的小さくなると考えられます。もちろん、まったくインフレリスクがないというわけではないのでその点はご注意ください。

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デメリット

あまり大きくは増えない

個人年金保険ではあまり大きく増やすということは難しいです。解約しない前提であれば銀行の預金に預けるよりは増える商品を探すのは難しくありませんが、それ以上に大きく増やすとなるとかなり難しくなります。個人年金保険は「一発逆転」のためのものではないことは覚えておきましょう。

また、50代での加入の事情として若いころに加入するよりも保険料が高くなり、返戻率が低くなってしまうということがあります。そのため、ますます「大きく増やす」ということが難しくなってしまっています。

返戻率:支払った保険料の総額に対して受け取れる給付金や解約返戻金の割合

受け取れる時期が遅くなる

50代で個人年金保険に加入するとなると、保険料を払い終えて年金を受け取り始める年齢が高くなってしまうことが考えられます。例えば、65歳から受け取りを始めたくても商品によっては選択できないこともあります。保険料をいつまで支払って、年金をいつから受け取り始められるのかは検討段階でしっかりと確認しておくようにしましょう。

個人年金保険料控除の効果が薄い

一定の条件を満たす個人年金保険の保険料は生命保険料控除の中の個人年金保険料控除の対象となります。個人年金保険料控除は保険料を支払っている間、継続的に受けることができますが、50代で加入した場合では保険料を支払う期間も短いことが多いため、あまり多くの控除を受けることができません。

なお、個人年金保険料控除の対象となる条件の中には、保険料払込期間が10年以上であることという内容が含まれています。そのため、資金に余裕があるから一時払いの商品に加入するという場合では個人年金保険料控除の対象とはなりません。仮に対象となるにしても1年だけなので効果は大きくありませんが覚えておきましょう。

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50代でも年金を多く受け取るための工夫

一括払いで返戻率を高くしよう

個人年金保険の保険料を一括で支払うと分割払いに比べて支払総額は少なくて済み、返戻率は高くなるので受け取れる年金額が多くなります。

支払われた個人年金保険の保険料は保険会社が運用し利益を向上させます。運用益はまとまった額を長期で行った方が高くなります。

据え置き期間を長くしょう

据置期間:保険料の払込終了から年金の受け取り開始までの期間

満期保険を迎えても据置期間中は満期保険金の運用は続くため据置期間が長いほど年金受取額が増える可能性があります。年金の受け取り開始を遅らせることも返戻率アップにつながります。少しでも年金を増やしたい人は年金の受け取り開始を遅らせる事も検討してみましょう。

ただし、据置期間を設定すると据置期間中の引き出しはできなくなってしまいます。満期日を迎えていても据置期間中の引き出し途中解約の扱いになってしまうため注意が必要です。

50代の個人年金保険の選び方

1.返戻率が高い個人年金保険を選択する

50代以上になると契約可能な商品の選択肢は50代以下の年齢よりも少なくなってきますが、その中でも返戻率が高い商品を選ぶとよいでしょう。

50代で個人年金保険に加入するデメリットで「あまり大きく増えない」と紹介していますが、短い期間で効率よく年金を貯めるためには少しでも返戻率が高い商品を選ぶとよいでしょう。そのために、無料で複数の保険会社の資料請求ができる一括資料請求サイトなどを利用すると便利です。

返戻率:支払った保険料の総額に対して受け取れる給付金や解約返戻金の割合

2.受取期間の選択

個人年金保険の受け取り方法には、大きく分けて「確定年金」と「終身年金」の2パターンあります。

確定年金タイプ:被保険者の生死に関わらず一定期間年金を受け取れるが受取期間が短い
終身年金タイプ:被保険者が生存している限り年金を受け取れる

確定年金タイプは、万が一、被保険者が死亡しても5年、10年、15年といった定めた受取期間は遺族が年金や一時金を受けことることができます。

終身年金タイプは、被保険者が生きている限り年金の支払いがあるため長生きした場合の経済的な不安に備える事ができます。しかし、早くに亡くなってしまった場合、年金の支払いは終了となるため元本割れをしてしまう可能性のある受け取り方になります。ただし、終身年金タイプでも「補償期間付終身年金」と呼ばれるタイプもあり、保証期間が設定されているタイプもあります。

一言アドバイス

50代からの個人年金保険加入は積立の期間が短いこともありあまり大きく増えないというデメリットがあります。しかし、個人年金保険加入の目的は「公的保障の不足分のカバーのため」なのか「年金をもらうまでのつなぎ」として活用するためなのかなど自分のライフスタイルに合わせて商品を選び契約する事ができれば自分にとっての加入メリットは大きくなるでしょう。

iDeCoとどっちがいい?

老後資金を貯めるための手段としてはiDeCo(個人型確定拠出年金)も有名です。個人年金保険とiDeCo、加入するのならどちらがよいのでしょうか。iDeCoのメリット・デメリットを基に考えてみます。

iDeCoのメリット

節税効果が大きい

iDeCoは個人年金保険と比べて節税効果が大きいです。個人年金保険料控除では所得税が年間4万円、住民税が年間2万8000円が所得控除の上限なのに対して、iDeCoでは掛け金の全額が所得控除の対象となります。iDeCoの掛け金には上限が決められているので、所得控除の上限も決められていることとなりますが、上限額が最も小さい公務員などでも月1万2000円(年間14万4000円)なので個人年金保険よりも大きな所得控除を受けられます。

大きく増やせる可能性がある

iDeCoで運用する商品によっては拠出した掛け金よりも大きく増やすことができる可能性があります。運用期間を長くとれないので運用成績のブレが大きくなりますが、最終的に減ってしまっても問題ないお金なのであればリスクを取って運用するのも検討してみるのもありでしょう。

iDeCoのデメリット

途中で引き出せない

iDeCoは原則として途中の引き出しはできません。通常は60歳から受け取り可能ですが、60歳時点で加入から10年を経過していない場合は通算加入期間に応じて受け取り可能な年齢が後ろにずれていきます。

通算加入者等期間 受取可能年齢
10年以上 60歳~
8年以上10年未満 61歳~
6年以上8年未満 62歳~
4年以上6年未満 63歳~
2年以上4年未満 64歳~
1か月以上2年未満 65歳~

50代でiDeCoに加入するという場合は、加入した年齢に応じて受け取れる年齢が61歳以降となること、そしてその年齢になるまでは原則、途中で引き出すことができないことは覚えておきましょう。

豆知識

iDeCoの資産は「60歳以上70歳に達するまで」に受け取ることとされていましたが、2022年4月に法改正がなされ「60歳から75歳に達するまで」と範囲が広がりました。年金もしくは一時金で受け取ることができ、年金受け取りの場合は基本として5~20年の有期年金を選択できるため、最も遅い場合で74歳から94歳まで有期年金をもらえることになります。

マイナスとなる可能性もある

リスクを取って運用した結果として、拠出した掛け金よりもマイナスとなってしまうこともあります。50代で加入するとなると運用期間が短くなってしまうので、運用成績がマイナスとなる可能性も高くなります。ただし、iDeCoは元本確保型の商品で運用することもできるので、手数料の分が多少もったいないですが、リスクを嫌うのであれば元本確保型の商品での運用を検討してみてもよいでしょう。

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個人年金保険とiDeCo、どっちがいい?

iDeCoのメリット・デメリットを紹介しましたが、結局のところ個人年金保険とどちらがよいのでしょうか。

個人年金保険が向いている人

シンプルな仕組みで、堅実かつ確実なリターンを求める運用初心者におすすめ

個人年金保険が向いているのは、老後資金の準備を気軽に確実性を持って始めたい人や、資金拘束(途中で気軽に解約することができないこと)が気になる方です。iDeCoは商品の種類が多いため、自分である程度知識を集め商品を選定する必要があります。一方、個人年金保険はiDeCoと比べて仕組みがシンプルかつ制約が少ないため、iDeCoよりも簡単に開始でき途中解約することもできます。
またiDeCoは商品によって受け取る前に株価の影響で元本割れしてしまうリスクもあり、その場合元本割れしたうえに手数料も払わなければなりません。個人年金はiDeCoほど情勢の影響を受ける可能性が少ないため、満期まで保有していれば高い可能性で利益を生むことができます。
堅実かつ確実なリターンを見込めるため、初心者でも取り組みやすい商品となっています。

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iDeCoが向いている人

ある程度金融商品の知識があり、リスクも加味しつつ高い利益を求める方におすすめ

iDeCoが向いているのは、比較的所得が高い方や資産運用についてある程度知識があるという方です。iDeCoは掛け金が全額所得控除になります。所得が高い人ほど所得税率も高くなるのでメリットも大きくなります。また、このメリットを受け続けるには掛け金を支払い続ける必要があります。所得が高い人の方が掛け金を60歳まで支払い続けやすいでしょう。掛け金の支払いを停止してしまうと、その分の所得控除を受けられず、また手数料分の元本が減り続けることとなります。また、自分で投資のリスクについて調べて理解できる人も大きく増やせる可能性を考えると向いているといえるでしょう。

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まとめ

50代であっても個人年金保険に加入することはできます。しかし、商品の選択肢は狭くなってしまうのでできるだけ早めに検討を進めることをおすすめします。個人年金保険はあまり大きく増えるということはありませんが、貯金が苦手な方でもコツコツと老後に向けてお金を貯めていくことができます。老後の生活をできるだけ豊かにするためにも個人年金保険を検討してみてはいかがでしょうか。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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