「二人目の子供ができたから上の子と同じく学資保険に入りたい!でも二人分の保険料を払っていけるのかは心配…。」など、二人目の子供の学資保険に悩むご家庭も多いのではないでしょうか。二人目の子供についても学資保険に入った方が良いのか紹介します。
目次
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家計の収支の状況から考えよう
一人目の子供のために学資保険に入ったのであれば二人目についても同じように学資保険に入ってあげたいという気持ちはあると思います。しかし、学資保険は途中で解約すると元本割れしてしまうことが多いので、子供の教育資金をしっかりと準備するためにも自分の気持ちを優先するのではなく家計の収支の状況から考えていく必要があります。
現在の家計の状況から二人目の保険料も確実に払っていけるのであれば学資保険に入っても問題ありません。特に、お金を使ってしまう誘惑に弱いという人であれば学資保険の入ることで用途をはっきりとさせることができるので、加入するメリットが大きいでしょう。しかし、保険料の支払いに不安があるのであれば一度立ち止まって考える必要があります。学資保険に保険料として支払ってしまったらそのお金は満期までは柔軟に使うことはできません。家計のやりくりに不安があるのであればお金をもう少し柔軟に動かしやすい別の手段で教育資金を貯めていくことを考えた方が良いでしょう。
また、児童手当をそのまま学資保険に回すつもりだという場合では支給額が15,000円から10,000円に減少した後も保険料を払っていけるのか考えましょう。少子化対策として第二子以降の児童手当を拡充することが検討されていますが、まだ決まったことではないのでそれをあてにするのではなく、現在の制度の下で保険料を支払い続けられるのか考えましょう。
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二人目の学資保険の注意点
二人目も学資保険に入るという場合に注意しておきたいことを紹介します。
一人目と同じ学資保険が良いとは限らない
二人目の学資保険を考えるとき、一人目の子供のために入っている学資保険と同じ学資保険にしてしまいがちですが、それが最も良い選択肢だとは限らないことに注意してください。支払える保険料が変わっていれば最良の学資保険も変わっていることも多いですし、少なくとも契約者である親の年齢は変わっているので、それによって条件が良い学資保険が変わっている可能性があります。兄弟姉妹割引がある場合でもそれだけで決めずに、冷静に返戻率などを比較して決めるようにしましょう。
返戻率が悪化、販売停止している場合も
一人目の子供と二人目の子供との間が空いている場合、長引くマイナス金利の影響によって、一人目のときに入った学資保険の返戻率が悪化していたり販売停止になっていたりすることがあります。安易に一人目と同じ学資保険にしようとするのではなく、しっかりと比較検討して決めることが大切です。
一人目よりも保険料が高い可能性
一人目も二人目も子供が0歳のときに加入したというような場合であっても、二人目の学資保険の方が保険料が高くなる可能性があります。なぜなら、契約者である親の年齢が上がっているからです。契約者の年齢が上がるほど契約期間中に死亡する確率も高くなるので保険料も高くなってしまいます。
また、マイナス金利の影響などで一人目のときよりも返戻率が下がっている場合は満期時に同じ金額を受け取るために必要な保険料が高くなります。返戻率=(保険金等の受取総額)/(保険料の払込総額)×100なので、保険料の払込総額=(保険金等の受取総額)/(返戻率)×100となり、分母となる返戻率が小さくなれば保険料が上がることになります。
生命保険料控除が使いづらい
学資保険に払った保険料は多くの場合、一般生命保険料控除の対象となります(医療保障がある場合、その分の保険料は介護医療保険料控除の枠となる場合もあります)。しかし、一般生命保険料控除の枠は最大で年間保険料が8万円なので、他に生命保険を入っていなかったとしても一人目の分で枠が埋まってしまっていることが多いと思います。共働きだという場合は契約者を夫婦で分けることでどちらの枠も使うことができますが、専業主婦(夫)の場合では控除する所得がないので税金を安くするということはできません。
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学資保険以外の選択肢も
教育資金を貯める方法は学資保険だけではありません。学資保険だけに限定して考えるのではなく、他の方法についても検討に入れてみましょう。
終身保険
終身保険も教育資金を貯めるのに使うことができます。終身保険は保険料払込期間終了後に解約することで支払った保険料の総額よりも多くの解約返戻金を得られるものがあり、そうした終身保険で保険料払込期間を10年や15年などに設定して契約するのです。
学資保険ではなく終身保険を使うメリットは解約返戻金を得る時期をコントロールできることです。学資保険の場合は他の手段で教育資金の目途がついたり大学進学をしなかったりしても満期に保険金が支払われますが、終身保険ではそうした場合では解約をせずに必要な時期までおいておくことができます。また、受取時期を遅らせることで返戻率も高くなっていきます。ほかに子供の年齢に関係ないことも挙げられますが、こちらは十分な解約返戻金を得ることを考えると7、8歳が限度でしょう。
逆にデメリットは、早期解約したときの返戻率が学資保険よりも低いことです。特に、保険料を安くするために低解約返戻金型のものを契約している場合は学資保険よりも大きく元本割れします。家計が厳しい場合はほかの手段を検討した方が良いかもしれません。
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貯金
学資保険を使わずとも自分で貯金していくこともできます。自分を律することができるのであれば貯金も有効な手段でしょう。貯金のメリットとしては貯めている途中のお金を柔軟に使うことができることが挙げられます。短期的に大きなお金が必要になったという場合でも、後で補填できるのであれば教育資金用として貯めていたお金を使うことができます。学資保険の場合、損を覚悟で解約したり、契約者貸付で保険会社からお金を借りたりする必要が出てくる可能性があります。
貯金のデメリットは金利が低いことと親が死亡したときの保障がないことです。学資保険でもあまり大きくは増えませんが、貯金はそれよりもさらに増えません。学資保険の代わりで貯める程度の金額では利息で増えるという考えはほぼ持てないでしょう。また、親が途中で亡くなってしまった場合でも何の保障もないので、教育資金の準備ができなくなる可能性があります。これを防ぐためには別途何らかの死亡保険に加入する必要があります。
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つみたてNISA
つみたてNISAとは、日本在住で20歳以上の人を対象に、年間40万円までの非課税投資枠で購入した投資信託等から得られた譲渡益、分配金・配当金の税金が非課税となる制度です。40万円×20年間で最大800万円まで非課税で投資することができます。
つみたてNISAでは投資信託等を購入していくことになるので学資保険や貯金と比べてリスクは大きくなります。教育資金が必要となるタイミングでリーマンショックやコロナショックのようなことが起こると必要な教育資金に足りなくなる可能性があります。しかし、学資保険よりも大きく増やすことができる可能性も十分にあります。
手元の資金にある程度の余裕があってリスクをとることができるという場合はつみたてNISAで教育資金を貯めていくのも選択肢に入るでしょう。しかし、元本割れしたら教育資金を用意できないなどリスクを取れない場合は避けた方が良いでしょう。
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まとめ
学資保険は途中解約すると元本割れするので、「子供の教育資金=学資保険」と安直に考えるのではなく、家計の状況に応じて加入をするべきか考えましょう。学資保険の保険料として支払ったお金は柔軟に使うことができないので、家計の負担が大きいと感じたら貯金など流動性が高い手段で貯めるのが良いでしょう。
二人目も学資保険に加入するという場合には、何も考えずに一人目と同じ学資保険に加入するのではなく、改めてどの学資保険が良いのか比較検討するようにしましょう。数年たっていれば学資保険を取り巻く環境が変わっていることもありますし、親の年齢が上がっているので一人目とは条件が異なります。面倒がらずに複数の保険を比較してみましょう。
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著者情報
堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。