緩和型医療保険のコラム

てんかんがあっても医療保険に入れる?

投稿日:2019年11月1日 更新日:

てんかんは全世界で5000万人、日本国内でも100万人の有病者がいるとされるとても身近な神経疾患です。内服薬を適切に飲み、生活習慣を乱さなければ決して怖い病気ではありませんが、てんかんの治療中は通常の医療保険への加入は難しくなります。てんかんがあっても入れる医療保険はあるのでしょうか?

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引受基準緩和型医療保険なら入りやすい

医療保険の中には引受基準緩和型と呼ばれるものがあります。漢字の通り、保険会社が契約を引き受ける基準を緩和している保険です。健康状態に関する告知事項が限定されていることから限定告知型などとも呼ばれることがあります。

具体的には、引受基準緩和型医療保険の告知事項は3~5項目の「はい」か「いいえ」で答えられる質問となっていて、それらの質問にすべて「いいえ」と答えられるのであれば引受基準緩和型医療保険に加入することができます。内容は保険会社によって異なりますが、例としては次のような形です。

  • 現在入院中ですか?
  • 過去3か月以内に入院や手術、検査をすすめられたことはありますか?
  • 過去2年以内に病気やケガで入院したことや手術をしたことはありますか?
  • 過去5年以内にがん(悪性新生物)で入院または手術をしたことはありますか?

告知事項として尋ねられる内容は保険会社によって差異があります。そのため、A社の医療保険は入れなかったけどB社の医療保険には入れたということも起こります。自分が加入できる医療保険を効率よく探すためにも各社の資料を一括で資料請求してみましょう。

まずは通常の医療保険から検討しよう

てんかんがある方でもまずは通常の医療保険から検討を始めるようにしましょう。なぜなら引受基準緩和型医療保険には保険料が高い、一定期間保障が半分に制限される、特約のバリエーションが少ないといったデメリットもあるからです。

持病がある人は健康な人と比べて保険金を請求する可能性が高いため、保険料を高くするなどして保険料収入と保険金などの支出が釣り合うようにしているのです。

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てんかんがあっても、何年も症状が出ずに落ち着いているというような場合は通常の医療保険に加入できる場合があります。通常の医療保険に加入できるのであればそれに越したことはありません。通常の医療保険への加入を断られたり保障の制限や保険料の割増などの不利な条件がついたりした場合は引受基準緩和型医療保険を検討しましょう。

てんかんを隠して加入するのはNG

通常の医療保険に入りたいからといって、てんかんであることを隠すのはNGです。加入できたとしても保険金の給付の段階で調査が入り、そこでてんかんであることが分かると、告知義務違反として保険金が支払われないばかりか契約が解除されることもあります。

巷では2年間隠せば契約を解除されないと言われることがありますが、これは正しくありません。そもそも2年隠せば解除されないとされているのは約款上に告知義務違反で契約を解除できない場合として記載があるからです。2年経過すれば告知をしなかったことと保険金請求の事由との間に因果関係を証明しにくいため、このような定めがあります。

しかし、2年以内に入院など支払事由が発生していた場合、2年経過以後にその病気・ケガ等で保険金請求をしても告知義務違反として契約を解除できるのです。また、病気やケガなどなく2年経過していたとしても、告知義務違反の内容が重大な場合には「詐欺および不法取得目的による無効」といった項目で保険契約を取り消すことができます。

契約を解除されれば今まで支払ってきた保険料が無駄となってしまいます。通常の医療保険に加入したいからといって、てんかんであることを隠して医療保険に申し込むのはやめましょう。

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てんかんがある方が利用できる制度

民間の保険だけでなく公的な制度を利用して医療費の負担を抑えることができます。使える制度は使わないともったいないのでどのような制度があるのか確認しておきましょう。

自立支援医療(精神通院医療)

自立支援医療とは、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。てんかんは脳の神経細胞による疾患ですが、制度上は精神疾患に含まれます。

通院による精神医療を継続的に必要とする場合、健康保険の自己負担額が通常3割のところ1割に軽減されます。また、世帯の所得に応じてこの1割負担の自己負担額にも上限が設けられています。

参考:厚生労働省

高額療養費

高額療養費制度とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の自己負担限度額を超えた分について後で払い戻しがされる制度です。事前に医療費が高額になることがわかっている場合は、病院に「限度額適用認定証」を提示することで支払金額を自己負担限度額までに抑えることも可能です。限度額は年齢や収入額によっても変わりますが、70歳未満で一般的な年収の方の場合は約9万円が上限となります。

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傷病手当金

傷病手当金は会社員や公務員などが加入している健康保険から支給される制度です。病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。支給額は標準報酬月額の3分の2で支給される期間は最長1年6か月です。傷病手当金は次の4つの条件をすべて満たした時に支給されます。

  1. 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
  2. 仕事に就くことができないこと
  3. 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
  4. 休業した期間について給与の支払いがないこと

参考:全国健康保険協会

精神障害者保健福祉手帳

てんかんの発作のレベルによっては精神障害者保健福祉手帳を取得することができます。手帳を取得することで税金の優遇や公共料金の割引などを受けることができます。受けられるサービスは1~3級の等級によって変わります。

参考:みんなのメンタルヘルス総合サイト(厚生労働省)

障害年金

障害年金は、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。国民年金に加入していた場合は障害基礎年金、厚生年金に加入していた場合は障害厚生年金を受け取れます。障害等級によって受け取れる金額が変わります。

参考:日本年金機構

まとめ

てんかんがある方は通常の医療保険に入りづらくなります。まずは通常の医療保険で検討すべきですが、通常の医療保険の加入を断られた場合は引受基準緩和型の医療保険を検討してみましょう。保険料が割高などのデメリットもありますが、通常の医療保険よりも加入しやすくなっています。告知事項の内容は保険会社によっても異なりますので一括資料請求をして複数の保険会社を比較してみてください。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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