医療保険に入りたいけど高血圧だから入れるか分からない、加入できないとあきらめているという人が多くいるようです。はたして高血圧の場合でも医療保険に加入できるのでしょうか。そのポイントについて解説します。
高血圧でも通常の医療保険に加入できる可能性あり
高血圧の状態が続くと脳卒中や心筋梗塞などの病気になりやすいため、高血圧の方は健康な方よりも医療保険に加入しづらくなります。しかし、全く加入できないというわけではありません。降圧薬などの治療で血圧が安定している場合は加入できる可能性があります。
保険会社によって引受基準は違うので、ある保険会社で断られても別の保険会社では加入できるという場合もあります。また、告知内容によっては保険料の割増や一定期間は特定の部位の保障は受けられないという条件付きでの加入となることもあります。1つの保険会社に断られてもあきらめず、他に加入してもよいと思える保険があればそちらにも申込みしてみましょう。
加入が難しくなるケースは?
もちろん高血圧の方すべてが通常の医療保険に加入できるわけではありません。以下のような場合では通常の医療保険への加入が難しくなります。
通院や治療を行っていない
高血圧だと診断されたけど忙しくて通院や治療を行っていないという場合は加入が難しくなります。高血圧というリスクが高い状態を放置しているということなので加入が難しくなるのは当然ともいえます。
血圧が基準よりも高い
降圧薬などによる治療を受けていても血圧が基準値よりも高い状態である場合は加入が難しくなります。基準値は保険会社や年齢などで変わります。治療を継続して基準値以下の数値で安定させる必要があります。
心筋梗塞や脳卒中の予防薬を服用している
血圧を下げるための薬だけでなく、一緒に心筋梗塞や脳卒中など他の病気を予防する薬を服用している場合は通常の医療保険への加入は難しくなります。
他の病気を併発している
高血圧だけでなく他の病気を併発している場合は通常の医療保険の加入が難しくなります。ただし、全く加入できないというわけでもなく、その病気についても特にリスクが上がらない保険会社に判断されれば加入できることもあります。
高血圧を隠すのはNG
医療保険に加入するために高血圧を隠すのはやめましょう。保険金請求時などに高血圧を隠していたことが発覚した場合、告知義務違反として契約を解除されてしまうおそれがあります。また、保険金請求の事由について隠していた高血圧との因果関係が認められる場合は保険金も支払われません。加入できても保険料の分だけ無駄な費用が増えることになるので、高血圧を隠して医療保険に加入しようとするのはやめましょう。
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引受基準緩和型という手もある
高血圧で通常の医療保険に加入できなかった場合、引受基準緩和型医療保険への加入を検討するという手もあります。引受基準緩和型医療保険とは、保険会社が契約を引き受ける基準を緩和している医療保険のことで、CMなどで「持病があっても入りやすい」などと宣伝している商品です。
引受基準緩和型医療保険は健康に関する告知が通常の医療保険よりも限定されていて、「入院中ですか?」「過去3か月以内に入院や手術、検査をすすめられたことはありますか?」といった3~5個の質問にすべて「いいえ」と答えることができれば加入することができます。質問内容は保険会社によって異なるので、引受基準緩和型医療保険に加入したいという場合は一括資料請求で複数の保険会社の資料を取り寄せて各社の条件を比較してみましょう。
引受基準緩和型医療保険は持病があっても入りやすく、持病についても保障対象になるというメリットがありますが、保険料が割高、一定期間は給付額が半額になる、特約のバリエーションが少ないというデメリットもあります。加入を検討する場合にはメリットだけでなくデメリットも理解しておきましょう。
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がん保険なら加入できるかも
医療保険に加入できなくてもがん保険になら加入できる場合もあります。なぜならがん保険で求められる告知事項はがんに関することが中心となっているからです。がん保険はあくまでもがんに対しての保障なので、がんに関するリスクが高くなければ加入できる可能性も高くなります。医療保険のようにさまざまな病気・ケガに対する保障は受けられませんが、せめて大きな費用がかかるがん治療には備えておきたいという場合はがん保険も検討してみてください。
まとめ
高血圧であっても降圧薬などによる治療で血圧が安定している場合は通常の医療保険に加入できる場合があります。医療保険に入りたいという場合は、高血圧だからといって初めからあきらめるのではなく、まずは通常の医療保険に加入できないかトライしてみましょう。
通常の医療保険には加入できなかったという場合は引受基準緩和型の医療保険も検討してみましょう。通常の医療保険と比べて割高などのデメリットがありますが、告知事項が限定されており、持病があっても加入しやすくなっています。引受基準緩和型医療保険の告知事項は保険会社によっても異なるので、加入を検討する場合は一括資料請求で複数の会社を比較してみましょう。