「保険料が安くなるから終身保険は若いうちに入った方がいい」というようなことを聞いたことはありませんか?それでは終身保険などの死亡保険は実際のところ何歳から加入している人が多いのでしょうか?また、若いうちから加入するメリットは他にどのようなものがあるのでしょうか?
目次
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年齢代別の死亡保険の加入率
生命保険文化センターの令和4年度「生活保障に関する調査」より、各年齢代の死亡保険の加入率(死亡保障に対する私的準備状況で生命保険を準備していると回答した割合)を紹介します。
全体 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|
18~19歳 | 9.5% | 10.3% | 8.8% |
20歳代 | 30.3% | 24.7% | 36.7% |
30歳代 | 63.5% | 65.5% | 62.0% |
40歳代 | 69.1% | 70.4% | 68.2% |
50歳代 | 68.7% | 70.1% | 67.7% |
60歳代 | 67.1% | 69.0% | 65.5% |
全体 | 60.3% | 60.4% | 60.2% |
出典:生命保険文化センター「令和4年度『生活保障に関する調査』」
この結果から、多くの方は20代から30代にかけての間に死亡保険に加入しているようです。結婚や子供の誕生、就職などのライフイベントをきっかけとして加入に対する意識が高まるのでしょう。
死亡保障に対する今後の準備意向
同調査では死亡保障に対する今後の準備意向についても尋ねています。こちらも年齢代別にデータを紹介します。
すぐにでも準備 | 数年以内には準備 | いずれは準備 | 準備意向なし | わからない | |
---|---|---|---|---|---|
18~19歳 | 1.6% | 6.3% | 66.7% | 11.1% | 14.3% |
20歳代 | 3.1% | 12.8% | 58.9% | 17.5% | 7.6% |
30歳代 | 2.3% | 11.1% | 57.3% | 24.2% | 5.1% |
40歳代 | 4.1% | 11.4% | 54.5% | 25.6% | 4.4% |
50歳代 | 4.5% | 12.2% | 46.1% | 32.8% | 4.4% |
60歳代 | 3.7% | 7.2% | 30.2% | 53.6% | 5.3% |
全体 | 3.5% | 9.1% | 42.2% | 40.1% | 5.1% |
出典:生命保険文化センター「令和4年度『生活保障に関する調査』」
多くの方、特に若年層の方は、具体的にはなっていないものの今後新たに死亡保障を準備したいとは考えているようです。それでは若いうちに死亡保険に加入するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。次の段落で紹介していきます。
若いうちに加入するメリット
保険料が安くなる
死亡保険の中でも終身保険に関するメリットです。若いうちに終身保険に加入すると、高齢になってからよりも保険料が安くなるうえにその保険料が一定で変わりません。年齢が高くなるほど死亡率も高くなるので死亡保障に必要な保険料は高くなります。死亡率が低いうちから保険料を支払うか、死亡率が上昇してから保険料を払い始めるかという違いが表れています。なお、定期保険も若いうちは保険料が安いというのは変わりませんが、更新時にその年齢に合わせて保険料が高くなるのでメリットとは言えません。
健康状態の悪化で加入できないリスクが減らせる
健康状態が悪くなると保険には加入しづらくなります。若くて健康なうちに加入することで死亡保障が欲しいのに加入できないというリスクを減らすことができます。年齢が上がるほど健康を損なっている可能性も高くなるので、死亡保険の加入を考えているのであれば健康なうちに検討を進めるのがよいでしょう。
貯蓄が少なくても必要な額を遺せる
若いうちは収入が少なく貯蓄も十分にないという人も多いでしょう。しかし、配偶者や子供のための死亡保障を考えると若いうちほど必要な保障額は高くなります。死亡保険に加入していれば貯蓄がまだ少ないうちに亡くなってしまったとしても必要な保障額を用意することができます。
死亡保障目的なら必要性が生じたら
若いうちに加入するメリットについて説明しましたが、死亡保障を目的として加入するのであればその必要性が生じてからの加入でよいでしょう。自分が死亡してしまったとして、それで誰も生活に困らないのであれば死亡保障目的で加入する必要はありません。逆に、生活が困る人が出る状況なのに十分な額を遺せないのであれば、現在の年齢にかかわらず加入を検討した方がよいでしょう。
また、葬儀費用で迷惑をかけないために加入するという場合もありますが、葬式の規模によっては100万円以下で抑えることも可能です。多くの人に参列してほしいのか、家族葬など身近な人のみが良いのかなど、自分の希望も考えたうえで死亡保険でないと用意できないのかきちんと検討すべきでしょう。
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死亡保険の中でも終身保険に関しては死亡保障目的ではなく貯蓄目的で加入することもあります。そうした場合、若いうちに加入すると保険料が安いということが大きなメリットとなります。しかし、保険料が固定でかかってくるので、子供が新たに生まれたり住宅を購入したりして支出が増えた場合に保険料の支払いを続けられなくなるリスクもあります。終身保険は早期解約すると元本割れしてしまいますので保険料が最後まで支払い続けられる水準かはよく検討してみるのがよいでしょう。
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まとめ
死亡保障を生命保険で準備していると回答した人の割合からすると、多くの方は20代から30代にかけての間で死亡保険に加入するようです。しかし、自分の死亡後に生活に困る人が出てこないのに死亡保障を用意する必要もありません。何歳かにとらわれるのではなく、結婚や子供が生まれたタイミングなど死亡保障が必要となったタイミングで検討するのがよいでしょう。そして、検討する際には各社の保険を資料請求して比較してみるのがよいでしょう。
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著者情報
堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。