積立保険のコラム

ドル建て積立保険のメリットと注意点

投稿日:2020年8月6日 更新日:

世界的に低金利な状況が続く中、少しでもマシなドル建ての積立保険を考える人もいるのではないでしょうか。しかし、ドル建てなど外貨建ての保険は苦情が多く発生しているのも事実です。契約してから後悔しないよう、ドル建ての積立保険のメリットと注意点を紹介します。

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ドル建ての保険とは?

ドル建ての保険とは、保険料の支払や保険金・解約返戻金などの受取をドルで行う保険のことです。円での保険料支払、保険金や解約返戻金の受取ができますので、ドルを持っていなかったりドルで受け取っても使い道がなかったりしても心配する必要はありません。円よりも比較的高金利なドルで運用することで(ドルベースで)高い返戻率を実現することができます。

ドル建ての保険は円をドルに換算するときやドルを円に換算するときに為替相場の影響を受けます。そのため、ドルベースでは利益が出ていても円で受け取ると元本割れしていたということもあり得る点は理解する必要があります。

ドル建て積立保険のメリット

高い返戻率を期待できる

受取時の為替相場にもよりますが、円建ての積立保険よりも高い返戻率を期待することができます。アメリカの金利水準は以前と比べたら下がってはいますが、日本よりも高い水準を維持しており、日本の非常に低い金利状況下で運用するよりも高い利回りを期待できます。それゆえ、(ドルベースの)返戻率は円建ての積立保険の返戻率よりも高い傾向にあります。

受取時に円安だと受取額が増える

円安とは円の価値が他の通貨と比べて相対的に低くなることです。ドルとの関係でいうと、例えば1ドル=100円から1ドル=110円に変動するようなことを言います。円の数字が大きくなっているので混乱するかもしれませんが、同じ1ドルを受け取るのに100円で済んでいたのが110円かかるようになった、つまり円の相対的な価値が下がったということです。

ドル建ての積立保険で保険金や解約返戻金を受け取るタイミングで円安になっていた場合、円換算の受取額は増加します。例えば、解約返戻金が1万ドルであった場合、1ドル=100円の場合は日本円で100万円ですが1ドル=110円の場合は日本円で110万円となります。自分で有利なタイミングが分かるのであればそのタイミングで解約して解約返戻金を受け取るのもよいでしょう。

保険料支払時の為替リスクの軽減を期待できる

ドル建ての積立保険は長い間コツコツと保険料を支払っていくので、その時々の為替相場の影響を小さくすることができます。為替相場は過去10年を振り返っても、1ドル=80円となったときもあれば1ドル=120円のときもありました。仮に、1ドル=120円のときに一括で保険料を支払ったらその後円高に進むと為替差損が生じます。長い間コツコツと保険料を支払うと円高のときも円安のときも保険料を支払っていくことになるので、保険料支払時の為替相場を平均化でき、一括で支払うよりも為替相場の影響を軽減することが期待できます。

ドル建て積立保険の注意点

為替手数料や諸費用がかかる

円をドルに、あるいはドルを円に換算する際には為替手数料が必要となります。例えば、1ドル=100円のときに円をドルに換算すると1ドル=100円50銭で計算され、ドルを円に換算すると1ドル=99円50銭で計算されるというような具合です。この為替手数料は保険会社によって異なる場合があります。

また、為替手数料以外にも契約の締結や維持にかかる費用など様々な費用が諸費用としてかかってきます。こうした費用により、特に早期解約した場合には解約返戻金がかなり少なくなることがあります。

将来の受取額が読めない

保険金や解約返戻金として円でいくら受け取れるのかを事前に想定するのが難しいです。ドルでいくら受け取ることができるのかはわかりますが、10年後に為替相場がどうなっているのかはわかりません。大体いくらくらいは受け取ることができるだろうという想定はできますが、実際にいくらになるのかは解約するときまでわかりません。解約時期が1か月違うだけで大きく異なることもあり得ます。例えば、2016年ではトランプ大統領の当選を契機に1カ月に10円も円安が進みました。

受取時に円高になっていると受取額が減る

メリットで書いたことの反対ですが、受取時に円高になっていると円での受取額が減ってしまいます。1万ドルの解約返戻金を受け取れるとして、1ドル=100円の場合は日本円で100万円ですが円高が進んで1ドル=90円となっている場合は日本円換算で90万円となります。解約時期に近づくにつれて円高への動きが心理的負担になることも考えられます。また、円高時に死亡してしまった場合に死亡保障が足りるのかという心配もあります。

保険料の支払額も変動する

保険金や解約返戻金の受取額だけでなく、円での保険料の支払額も為替相場の変動に従って変動します(円での支払額は一定でドル換算した保険料が変動する商品もあります)。保険料の支払期間全体を見ると円高の時期も円安の時期もあって為替相場は平均的な値になりますが、円安の時期は円での保険料の支払額が増えて大変な思いをするかもしれません。将来的に円安になる可能性も頭に入れ、契約時の保険料支払額をもとにキツキツに予算を立てないように注意しましょう。

ドル建ての積立保険はどのような人におすすめ?

商品説明を受けて理解できる人

ドル建ての積立保険は為替相場の影響を受けるなど通常の円建ての積立保険よりも商品が複雑になっています。為替相場の変動によって元本割れすることも考えられる商品なので、「為替とかよくわからないけど大きく増えそうだから」というような気持ちで契約するべきではありません。外貨建ての保険に限ったことではないですが、自分の理解が及ばないものを契約してはいけません。

リスクを取っても貯蓄を増やしたい人

ドル建ての積立保険は円建ての積立保険よりもリスクはありますが、大きく増やすことができる可能性を秘めています。為替変動などのリスクを理解できて、そのうえで通常の積立保険よりも増やしたいという人にはドル建ての積立保険がおすすめできます。

資金に余裕がある人

受取時に大きく円高に進むなどして元本割れしてしまったり思っていたよりも増えなかったりした場合でも困らない人、つまりリスクを取ることができる人にはドル建ての積立保険をおすすめできます。また、ドル建ての積立保険は早期解約時に大きく損をする可能性も高いので、早期解約してしまう可能性が低いという点でもおすすめできます。

まとめ

ドル建ての積立保険は円建ての積立保険よりも増やすことができる可能性がある一方、為替相場の変動によっては思っていたよりも増えなかったり元本割れしてしまったりする可能性もあります。契約をするという場合にはメリットだけに注目するのではなくデメリットもしっかりと把握するようにしましょう。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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