終活をすることにより物が整理でき頭の整理が出来てきます。
そして、人生の終焉を考えそれを通して今後ご自身の事をみつめなおすことができ今をよりよく生きる為の道筋がみえてくるかもしれません。
今後のセカンドステージを安心して過ごすためにも終活を始めてみてはいかがでしょうか。
目次
終活とは何をするの?
日本人口の高齢化
一番最近の人口ピラミッドが2019年の添付画像になります。
総務省人口推計(2019年(令和元年)10月1日現在)資料
日本は、人口に占める高齢者の割合が増加する「高齢化」と出生率の低下により若年者人口が減少する「少子化」が同時進行しているいわゆる少子高齢化社会となります。
約40年後までに65歳以上人口は、ほぼ横ばいで推移する一方で、20歳~64歳人口は大幅に減少し高齢化率は約10%程度上昇することが見込まれています。
今の日本の現状を踏まえたうえで終活を考えてみたいと思います。
終活という言葉は最近あちこちで耳にしますが、自分にはまだまだ関係ないと思っている人が多い傍ら何かしら気になっているけど、どこから手を付けたらいいかわからなく月日ばかり過ぎ去っている人もいらっしゃると思います。
生きている間に整理整頓することが生前整理で、亡くなった後の故人の片づけを遺品整理といいます。
さて、あなたはどちらを選びたいですか?
少子高齢化に伴いおひとりさまが増えていることも事実としてとらえ、誰があなたの家の片付けしをしてくれるのか想像してみてください。
今、終活をすることによりご家族の負担を少なくしてあげることで、ご家族の揉め事を一つでも少なくしてあげられるのではないでしょうか。
いつ頃からはじめるの?
終活を始めるのに決まった年齢はとくにありませんが、元気に動けるうちにやっておきたいものです。
家の中の整理整頓や不用品を捨てたり、銀行口座の整理や一覧表を作って纏めるのにも体力が要りますから元気な50代60代に始める事をお勧めいたします。
終活における身辺、財産の整理が事前に必要な4つの理由
ご自身の為もありますが、先ずは残されたご家族の負担を少なくしてあげることではないでしょうか。
どこに何があるのか判らない状態や物が溢れていると本当に大切な物を見つけてもらえないかもしれません。それを見つけるだけの労力とご家族の揉め事の原因をなるべく少なくしておくことの一つであると思います。
1. 身辺整理
要らないものを捨てていく決意、いわゆる断捨離が必要です。
長年生活して行くにつれ多くの物が増えていきますが、大切なものとそうでないものはご本人でないと判りません。特に絵画や掛軸、石など、どれが価値あるものなのかご本人でないと判りません。
とても大切な物、先祖代々引き継いでいた高価な物も判らなければゴミにしてしまう可能性がありますから、大切だと分かるように印をつけておきましょう。
2. 財産の整理
銀行や証券会社、保険会社、クレジットカード会社など、どこと取引があるのか判るようにしておくことです。
ネット証券やネット銀行、暗号資産をお持ちの方は取引所などの名称、ID、パスワードなどを一覧表にして作っておく事をおすすめいたします。必要ない取引はすべて整理しておくと後々管理しやすくなると思います。
今は紙では残らない取引も多くありますから、折角ある資産を残された人たちが引き継ぐことが出来るようにしておくことが出来ます。
3. 医療のこと
医療に関して、かかり付けの病院・飲んでいるお薬のことや介護状態になったらどうしてほしいのか、誰に将来面倒をみてもらいたいのか、ご家族なのか第三者の公的施設なのか決めておく事は大切です。
それをエンディングノートに書きこんでおくとご家族との連絡帳としてお使いいただけます。
そうすればもっと身近にエンディングノートを活用できるのではないでしょうか。
4. 葬儀や墓のこと
葬儀、墓のことも含めて元気なうちにご家族と話し合っておく事が出来ます。
お墓はどうするのか、そのままにしておくのか埋葬の仕方もいろいろ増えてきています。
葬式はどこまで呼んでほしいのか、ご家族だけでやられるのかなど、呼んでほしい人の連絡先もエンディングノートに記載しておきましょう。
終活のメリット
まずは、物事を判り易く整理し必要な物とそうでない物を明確にすることができます。
山ほどの書類が残ったままだと、大切なメモ用紙(銀行など金融機関の暗証番号等)も残されたご家族は廃棄処分してしまうかもしれません。
携帯電話の暗証番号、毎月引き落としされているサークルや定期的に引かれているお金にまつわることなどまとめておくことで、そのあとの整理を簡潔に終えることが出来ます。
誰に何を渡したいのかを資産の整理をすることで頭の中も整理できますから、大切なことはエンディングノートに記載しておき、併せて遺言書を書いてご家族にその存在を伝えておく事もできます。
それによりご家族が揉める原因を一つでも無くすことができるでしょう。
これらをまとめると、物の整理をすることにより心の整理もするこができ、これからの人生をどうやって生きていくのかの目的がみえ安心して過ごすことが出来るのはないでしょうか。
終活の進め方
1. 断捨離
まずは、断捨離から始めましょう。
必要な物とそうでないものに分けていきますが、例えば、冷蔵庫の中も全て出して消費期限の確認をし期限切れのものは全て捨ててしまいましょう。
写真が山のようにあるというお話しもよくお聞きします。
全部出してその中から100枚ほど厳選して、それ以外は廃棄する勇気を持ってください。
残った100枚はノート1冊分のマイアルバムを作って取っておきましょう。
2. 買取査定の利用
タンスの中の洋服を全て出し、段ボール箱を用意して、いつも着ている洋服はタンスに3年間袖を通さなかった洋服は段ボール箱に入れていきましょう。
次に箱の中で直ぐに捨てて良いものとそうでないものに分け、残った服は更に2年間箱に入れて取っておきます。その間、箱を開けなかったら必要ないものと判断し、2年経ったら箱ごと廃棄するかメルカリなどでの販売や買取専門業者に持っていくことなどもお勧めです。
絵画や掛け軸など、大切なものは判るように印をつけておくか書き留めておかないと折角先祖代々の高価なものもわからないまま処分されてしまうかもしれません。
ギフト商品が貯まっている場合も洋服同様に一つの箱にまとめて処分しましょう。
3. 資産の見直し
資産の中には動産と不動産があります。
民法の86条にもあるように不動産以外の物すべてを指します。
第86条(不動産及び動産)
- 土地及びその定着物は、不動産とする。
- 不動産以外の物は、すべて動産とする。
- 無記名債権は、動産とみなす。
現金・株券・有価証券・金・プラチナ・銀・鉱物・掛軸・絵画・自動車・カメラなど、市場価格で一体いくらになっているのか概算で出してみることもお勧めします。
銀行やクレジットカードなどは複数行取引があれば最小限にまとめておくことが出来ればいいですね。
ひとりで悩むのではなく、まずはご家族と話し合って片づけていくと捨てることが出来るのではないでしょうか。
おわりに
物の整理をすることにより、何を誰に渡したいのか、残したいのか、どのように処分していくのかなどの頭の整理が出来てきます。
家族とのトラブルを回避することができ、きょうだい甥や姪達がいつまでも仲良く安心して暮らしていける環境を作るのも壊すのも相続がきっかけとなることが多いもの。
そういう意味でも終活はとても大切なことだと思います。
筆者が今後も伝え広めていきたい大切なことの一つです。
昆 充芳(こん みよし)
笑顔相続サロン®新潟TUNAGUみんなの相続診断士事務所代表
MFC合同会社代表社員
CONEXEED株式会社代表取締役
相続診断士・終活カウンセラー・ファイナンシャルプランナーなどの資格を持ち相続にまつわるお困り事を頼りになる各相続に関する専門士・士業達とチームを組み生前の贈与・遺言書から相続発生までワンストップでトータルにサポートしております。相続に関する相談を誰に頼んだら良いのか判らない時には是非ご相談ください。
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