
医療保険やがん保険に加入する時に保険料払込免除特約という特約を選べることがあります。がんなどの三大疾病になるとその後の保険料の払込が免除されますが、特約を付けると保険料もその分高くなってしまいます。保険料払込免除特約のメリットやデメリットを確認したうえで必要な保障を選んでいきましょう。
記事の要約
- 保険料払込免除特約はがんなど所定の状態になった場合に、その後の保険料支払いが免除される。
- 病気で収入が減っても保障を続けやすい一方、特約を付けると保険料は高くなる。
- 払込免除特約の必要性は、貯蓄額・家族の生活費負担・年齢・払込期間などをふまえて判断することが大切。
目次
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保険料払込免除特約とは
保険料払込免除特約とは、保険会社が定める所定の状態になった場合に以後の保険料の払込が免除される特約です。保険料を支払わなくても満期まで保障は続き、給付金などを受け取ることができます。 一般的に三大疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞)になった時に適用されることが多いですが、保険会社や商品によっては七大疾病や八大疾病、所定の高度障害状態や介護状態になった場合などを対象としているものもあります。
どんな保険に払込免除特約を付けられる?
払込免除特約が付けられるのは、医療保険やがん保険、定期保険、収入保障保険など掛け捨て型の保険が多いです。終身保険や学資保険などの貯蓄性が高い積立型の保険にも付けられることがあります。
保険料払込免除特約のメリット

保険料を気にせずに治療に専念できる
もし病気になった場合でも、保険に加入している間は保険料を支払い続けなければなりません。治療中は以前と同じように働けなくなり、収入が減ってしまう可能性が高いです。治療費だけでなく家族の生活費やローンなどのお金はかかってくるため、保険料の負担で家計が苦しくなってしまうと解約してしまうこともあるかもしれません。払込免除特約を付けていれば保険料を払わなくて済むうえに保障も受けられるため、治療に専念することができるでしょう。
保険契約を継続できる
過去にかかった病気や持病がある場合、一般的な医療保険等には加入しづらくなります。一旦保険を解約してしまうと、治療が終わった後も数年間は保険への加入を断られたり保険料が割高になったりするケースがあるため、満期まで保険契約を続けられるのもメリットの一つといえるでしょう。
保険料払込免除特約のデメリット
保険料が割高になる
万が一病気にかかった時には経済的に安心できる払込免除特約ですが、特約を付けると保険料が割高になってしまいます。どのくらい保険料が高くなるかは、加入する商品や年齢、性別によっても異なりますが、一般的に年齢が上がるほど保険料も高くなりやすいです。
適用には条件がある
払込免除特約をつけていても適用には条件があり、所定の病気にかかったとしても手術や〇日以上の入院が必要など保険会社や商品によってそれぞれ条件が異なっています。がん(悪性新生物)の診断確定で支払いが免除になるものでも、商品によっては上皮内新生物を対象外としていることもあるため契約前に確認が必要です。
条件が緩いほど保険料も高くなる傾向にあるため、保険料と保障のバランスをふまえて検討していきましょう。
保険料払込免除特約は必要?

払込免除特約は付けた方がよいのでしょうか?自分がいつ病気になるのかは誰にも分からず、健康な状況で満期まで過ごす可能性もあります。そこで、払込免除特約の必要かどうかを考えるうえでのポイントを紹介します。
保険料
保険料払込免除特約の1か月あたりの保険料は数百円~数千円とあまり高額ではありませんが、数十年も支払いが続くと結構な額となります。万が一病気になってしまった後でも問題なく払い続けられるのであれば保険料払込免除特約を付ける必要性は薄いですし、貯蓄が少なく収入が減った場合に保険料を支払っていくのは大変と思える金額であれば付けることを考えてもよいでしょう。
いつまで保険料を支払うか
保険によっては一生涯保険料を支払う「終身払い」か、一定の年数や年齢まで支払う「短期払い」があります。
60代までに保険料の払い込みが終わるなどという短期払いの場合は、保険料を払っている期間は健康で過ごし、払い終わってから病気にかかる可能性もあります。払込免除特約の対象となる疾病の中には、高齢になるほど罹患率が高くなるものもあるため、払い終わった後に払込免除の条件に該当しても保険料が返ってくるわけではありません。若いうちに支払いが終わるのであれば必要性は低くなるでしょう。
年齢
払込免除特約の保険料は加入する人の年齢によっても異なり、一般的に年齢が高くなるほど保険料も割高になります。若い年代になるほど保険料も安くなりますが、それは病気になる確率が低いからです。一方で若い年代では収入や貯蓄が少ないことが多く、がんや病気になって働けなくなり収入が減った時に経済的な負担も大きくなりやすいです。特に家族がいて生活費を担っているような場合には払込免除特約の恩恵が大きくなるでしょう。
払込免除特約が必要な人の特徴は?
どのような人に払込免除特約が必要なのでしょうか。ここでは、必要性が高い人や低い人の特徴を紹介します。
払込免除特約の必要性が高い人
- 住宅ローン等の支払や家族を養っている人
- 自営業の人
- 貯蓄が少ない人
万が一病気になった時のことを考えると、貯蓄が少なく治療中の保険料の支払いが難しい場合や、働けなくなり収入が減った時に備えたい人には払込免除特約の必要性が高くなるでしょう。特に家族や子どもがいる場合は治療費だけでなく家族の生活費や今後の教育費なども考えなければなりません。貯蓄をできるだけ崩さずに治療に専念したいという方にも向いています。
一方で、契約の途中で払込免除特約を外すことができない会社もあるので、加入の前にはよく検討することが大切です。
払込免除特約の必要性が低い人
- 保険料を安く抑えたい人
- 貯蓄がある人
- 年齢が高い人
ある程度貯蓄がある人にとっては、病気になった時でも保険料を支払い続けられると考えられますので払込免除特約の必要性は低くなります。また、50代や60代などある程度年齢が高くなってから加入すると特約を付けた保険料も割高になってしまいます。保険料を支払いが負担になり解約してしまっては本末転倒ですので、特約を付けた保険料と付けない場合の保険料を計算して比べてみるのもよいでしょう。場合によっては、特約分の保険料を貯蓄や資産運用などにまわすことも検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
保険料払込免除特約は、がん・脳卒中・心筋梗塞など所定の状態になった場合に、その後の保険料の支払いが免除され、保障を継続できる特約です。病気で収入が減った場合でも保険を続けやすく、治療に専念できる点がメリットです。
ただし、特約を付けると保険料は高くなり、適用条件も保険会社や商品によって異なります。条件が緩いほど特約の保険料も割高になるため契約前の確認が大切です。
払込免除特約の必要性が高いのは、住宅ローンや家族の生活費を担っている人、自営業の人、貯蓄が少ない人などです。反対に、十分な貯蓄がある人や保険料を抑えたい人、年齢が高く特約保険料が割高になる人は、特約なしで備える選択も検討してみましょう。

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著者情報
堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。
