生命保険のコラム

ソルベンシーマージン比率の比較

投稿日:2019年6月18日 更新日:

ソルベンシーマージン比率は予測を超えるリスクに対する各社の支払い能力を示すもので、保険会社を数字で比較する際、もっとも広く使われている指標の一つです。 一般的に200%を超えていれば十分な支払い余力を持っていると考えられています。各保険会社のソルベンシーマージン比率を比較します。

各保険会社のソルベンシーマージン比率

保険会社ソルベンシーマージン比率(2019年3月末)
メディケア生命2,815.8%
東京海上日動あんしん生命2,063.6%
三井住友海上あいおい生命1,681.8%
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命1,507.5%
富国生命1,189.7%
SBI生命1,045.4%
FWD富士生命1,029.7%
明治安田生命983.3%
第一生命970.8%
アフラック961.2%
日本生命933.3%
メットライフ生命889.6%
朝日生命861.1%

出典:各保険会社の公式サイト、決算資料、ディスクロージャー誌

ソルベンシーマージン比率とは?

ソルベンシーマージン(solvency margin)とは、「支払余力」を意味します。生命保険会社は、将来の保険金などの支払いに備えて責任準備金を積み立てているので、通常予想できる範囲のリスクについては十分対応できます。しかし、環境の変化などによって予想もしない出来事が起こる場合があります。例えば、大災害や株の大暴落など、通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」を有しているかどうかを判断するための行政監督上の指標の一つがソルベンシーマージン比率です。

この比率は経営の健全性を示す一つの指標ではありますが、この比率だけをとらえて経営の健全性の全てを判断することは適当ではありません。

なお、生命保険会社のソルベンシーマージン比率が200%を下回った場合には、監督当局によって早期に経営の健全性の回復を図るための措置がとられます。 逆に言えば、200%以上であれば、健全性についての一つの基準を満たしていることを示しています。

ソルベンシーマージン比率の計算式

ソルベンシーマージン比率は以下の式で計算されます。

ソルベンシーマージン比率(%)=(ソルベンシーマージン総額)÷(通常の予測を超える危険に対応する額×0.5)×100

ソルベンシーマージン総額

ソルベンシーマージン総額には以下のものを含みます。

  • 基金(資本金)
  • 価格変動準備金
  • 危険準備金
  • 一般貸倒引当金
  • 有価証券の評価差額×90%(含み損の場合は100%)
  • 土地の含み損益×85%(含み損の場合は100%)
  • 解約返戻金相当額超過部分
  • 負債性資本調達手段等

など。

通常の予測を超える危険に対応する額

保険リスク、予定利率リスク、資産運用リスク、最低保証リスク、経営管理リスクなど通常予想できる範囲を超える諸リスクを数値化して算出します。

保険リスク
実際の保険事故の発生率が通常の予測を超えることにより発生しうるリスクです。死亡保険の場合の予測よりも死亡率が高かった場合のリスク、個人年金保険などで通常の予測よりも契約者が長生きした場合のリスクなどが該当します。
予定利率リスク
責任準備金の算出の基礎となる予定利率を確保できなくなるリスクです。保険会社の一般的な資産ポートフォリオによる収益率が予定利率を下回り、逆ザヤとなる金額の期待値を予定利率リスク相当額として計測します。
資産運用リスク
保有する有価証券その他資産の通常の予測を超える価格変動により発生しうるリスク、取引の相手方の債務不履行その他の理由により発生しうるリスク、子会社等への投資その他の理由により発生しうるリスク、先物取引・オプション取引等により発生するリスクなどが該当します。
最低保証リスク
特別勘定を設けた保険契約であって、変額年金保険等の保険金等の額を最低保証するものについて、支払時に特別勘定資産の額が保険金等の額を下回るリスクで、特別勘定資産の通常の予測を超える価額の変動等により発生し得るリスク
経営管理リスク
経営政策・経営判断の誤り等に起因するリスクや事務面・電算システムにおける事故に係るリスクなどの事業経営上のリスク

金融庁による規制

ソルベンシーマージン比率が200%を下回った場合、比率に応じて金融庁が保険会社に対して以下の是正措置を行います。

ソルベンシーマージン比率措置の内容
100%以上200%未満経営の健全性を確保するための合理的と認められる改善計画の提出の求め及びその実行の命令
0%以上100%未満次の各号に掲げる保険金等の支払能力の充実に資する措置に係る命令
  1. 保険金等の支払能力の充実に係る合理的と認められる計画の提出及びその実行
  2. 配当の禁止又はその額の抑制
  3. 契約者配当又は社員に対する剰余金の分配の禁止又はその額の抑制
  4. 新規に締結しようとする保険契約に係る保険料の計算の方法(その計算の基礎となる係数を要する場合においては、その係数を含む。)の変更
  5. 役員賞与の禁止又はその額の抑制その他の事業費の抑制
  6. 一部の方法による資産の運用の禁止又はその額の抑制
  7. 一部の営業所又は事務所における業務の縮小
  8. 本店又は主たる事務所を除く一部の営業所又は事務所の廃止
  9. 子会社等の業務の縮小
  10. 子会社等の株式又は持分の処分
  11. 法第九十八条第一項各号に掲げる業務その他の法第九十七条の規定により行う業務に付随する業務、法第九十九条の規定により行う業務又は他の法律により行う業務の縮小又は新規の取扱いの禁止
  12. その他金融庁長官が必要と認める措置
0%未満期限を付した業務の全部又は一部の停止の命令
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