生命保険のコラム

生命保険はいらない?入らないと後悔するってホント?

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生命保険文化センターの調査によると、入院給付金の支払われる生命保険の加入率は約72%です。病気やケガの備えとして生命保険の加入が一般的となっている一方で、民間の生命保険に頼る必要はないという意見もあります。
厚労省の調査によると、65歳までに死亡する割合は男女合わせて8%程度ですが、年齢を重ねるにつれてこの割合と入院する率についても上昇し続けます。この確率に対してどう考えるかによって生命保険必要性の考え方は変わってきます。

生命保険の‟必要派”・‟不要派”のそれぞれの根拠を知り、自分にとって生命保険が必要か・不要かを見極めてみましょう。

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生命保険がいらないと言われる理由

日本人の多くが加入している生命保険ですが、中には生命保険は必要ないと考える人もいます。‟生命保険不要派”の3つの根拠を紹介します。

充実した公的医療保険制度

日本には医療に関する制度が充実している為、生命保険は必要ないといった意見が一定数あります。

日本では国民皆保険制度により、すべての国民が公的医療保険に加入しています。そのため、病気やケガで医療機関を受診したときは、支払窓口に健康保険証を提示することで自己負担額が最大3割で済みます。1ヵ月の自己負担額が限度額を超えた場合には、「高額療養費制度」に申請すると、超えた金額を後から返還してもらえるため、さらに負担を軽減することが可能です。

また、公的年金制度があり、国民年金・厚生年金に加入している人や、それらの受給資格がある人が亡くなったとき、所定の要件を満たす遺族がいる場合は、遺族年金が支給されます。

保険料が無駄になる可能性があるから

掛け捨てタイプの生命保険に加入していた場合、給付金を請求することがない限り支払った保険料が無駄になってしまう可能性があります。

厚生労働省のデータによると、人口10万人当たりの入院者数は960人であることから、入院率は1%未満となります。データを見る限り全体的に入院する確率は低く、かかるかどうか分からない治療費の為に保険料を払いたくないと考える人もいるかもしれません。

総数 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳代
入院者数
(人口10万人あたりの人数)

960人

339人 503人 618人 1142人 2102人 3748人
入院率

0.96%

0.339% 0.503% 0.618% 1.142% 2.102% 3.748%

参考:厚生労働省「患者調査」令和2年

また、生命保険文化センターの調査によると、直近5年間で入院経験があると回答した人は全体で16.7%となっています。
これらの数字だけをみると、給付金を受け取れる機会が少なく、満期を迎えるまでに給付金を請求することなく保険料が無駄になってしまうのではないかと考える人もいるかもしれません。

しかし、2つのデータとも年齢が上がるにつれて割合は上昇しており、病気のリスクが高まるにつれて保険料も上がります。例えば、40歳以降は20~30歳代と比較して保険料は割高になっています。保険商品によっては、過去の病歴や年齢によって加入できない場合もある為、将来的に加入するつもりなら、若く健康な内に加入しておくことをおすすめします。参考 生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」

十分な貯蓄があるから

生命保険は病気やケガをした医療費や、死亡したときの遺された家族への経済的リスクに備えるための商品の為、これらのリスクを貯蓄で充分にカバーできる人は生命保険は不要と考えるかもしれません。

必ず受け取れるか分からない生命保険に保険料を払い続けるよりも、その保険料を資産形成に回して万が一のときは貯蓄で備えておきたい、と考える人もいるでしょう。

万が一のときに必要となる貯蓄額は人それぞれ異なりますが、誰もが加入している社会保険があり、また大企業の場合は公的医療保険以上に保障が手厚いと必要な貯蓄は少なく済み、民間の生命保険は必要ないかもしれません。

ただし、仕事が変わったり、家族が増えたり生活環境が変わることで、その先必要となる貯蓄も増えてきますよね。その貯蓄も何かに使うことを想定して貯めていた場合、例えいくら貯金があっても予期せぬ多額の出費で貯蓄が減ってしまうのは痛手ではないでしょうか。

そのような多額の費用が必要になるライフステージごとに、改めて生命保険の必要性を検討してみると良いでしょう。

入らないと後悔するタイミング

生命保険の加入を検討している人で‟加入しなかった場合に後悔するとき”はどんな時が気になりますよね。生命保険の‟告知”と‟給付対象となる補償範囲”の内容と絡めて、加入しなかった場合に後悔するタイミングを紹介します。

入りたい保険に加入できなかったとき

全ての生命保険にいつでも誰でも加入できるとは限りません。

生命保険に加入する際には、健康状態に関する告知または医師による審査をクリアする必要があります。過去の病歴や現在の健康状態によっては加入できない、もしくは特別条件付きの契約内容になることがあります。

以下は告知項目の例です。これら全ての項目が「いいえ」である場合に、無条件で加入することができます。
したがって、例えば現在がん治療中の場合は①②⑥に該当し、加入することはできません。

なお、どうしても加入したいがために告知項目に嘘をついて加入をしても、いずれ必ずばれてしまい強制的に契約解除となります。加入する際には、正しく告知申告をしましょう。

告知項目の例

①直近3ヵ月以内に医師による診察、検査、投薬の有無
②過去5年以内の病気・ケガの有無
③直近2年間の健康診断での異常指摘
④身体障害の有無
⑤妊娠しているか否か
⑥がん経験の有無

思わぬ自己負担費用がかかったとき

公的医療保険の給付対象になる費用は、医療機関で受けた、薬剤投与、処置・手術等の診療行為に対して発生する費用です。
つまり、病院から発行される領収書に記載されている診療報酬点数を足し合わせて算出した金額が、診療にかかる医療費であり、公的医療保険の給付対象となります。

しかし、医療機関に受診した際はこれら医療費以外にも以下のような費用がかかります。これらの診療行為以外にかかる費用は全て自己負担となります。

・差額ベッド代
・食事代(一部「入院時食事療養費」の適用あり)
・日用品費(衣類、タオル、洗面用具、スリッパなど)
・退院後の通院時の交通費
・お見舞いに来る家族の交通費や食事代
・先進医療の技術料など特殊な治療費
など。

差額ベッド代(1日当たり平均徴収額)

1人部屋 2人部屋 3人部屋 4人部屋 平均
8,322円 3,101円 2,826円 2,705円 6,620円

厚生労働省:「中央社会保険医療協議会 総会(第548回)総-3-2主な選定療養に係る報告状況」

万が一、大きな手術を受けたり長期入院が必要になる場合は、その分自己負担額が増えてしまいます。民間の生命保険に加入おけば、しっかりカバーして治療に専念することができます。

加入するメリット

生命保険に加入することで、将来の万が一に備えられるといった最大のメリットの他にも大きなメリットがあります。加入することで得られるメリットを2つ紹介しますので、既に加入している人もこれから加入する人も是非参考にしてみてください。

「生命保険料控除」の適用

所得控除のうちの一つである「生命保険料控除」を適用して、所得税や住民税の負担を軽減できることがあります。払い込んだ生命保険料に応じて、一定の金額が契約者のその年の所得から差し引かれる制度で、課税所得が少なくなるため、所得税と住民税の負担が軽減されます。

契約日によって控除の種類と控除額が異なり、2012年1月1日以降契約であれば、所得税が最大12万円、住民税が最大7万円の控除を受けることが出来ます。 

相続税の非課税枠の利用

相続人が受け取った死亡保険金は「みなし相続財産」として課税計算上の遺産の総額に含められますが「500万円×法定相続人」までは相続税がかからず税制上で優遇措置を受けることができます。

例えば、妻が受け取る死亡保険金が5,000万円、法定相続人が妻と子供で3人の場合の非課税金額は、
500万円×3人=1,500万円となります。

そして、相続税の課税価格に算入するのは、
5,000万円(死亡保険金)-1,500万円(非課税金額)=3,500万円となります。

加入が必要な人

すべての人が長い人生で病気やケガに対するリスクを抱えている中でも、全員が生命保険に加入する必要があるとは言えません。特に加入が必要な人を紹介します。

貯蓄が十分にない人

貯蓄が十分にない人や今ある貯蓄を使いたくない人など、万が一の備えが不十分な人は生命保険に加入することをおすすめします。

病気やケガで入院する際には、公的医療保険制度の対象にはならない治療費以外の自己負担費用が発生します。
生命保険文化センターの調査によると入院時の自己負担費用の平均は19.8万円です。

公的医療保険を利用したとしても、これらの自己負担費用が経済的負担を重くすることがあります。
貯蓄が十分にない人は生命保険に加入しておきましょう。

日本人の死因ワースト3を占める三大疾病は入院日数が長くなりやすいのが特徴です。

入院が長引けばその分自己負担費用もかさんでくるため、三大疾病に特化した保障のある医療保険や、入院給付金を手厚くすることができる入院一時金を付加しておくことをおすすめします。

また、就業不能保険やがん保険のがん診断給付金は、一度にまとまった給付金を受け取れるため経済的な心配をすることなく安心して治療に望むことが出来ます。

個人事業主やフリーランスの人

フリーランスや個人事業主の人は病気やケガで長期間働けなくなった時に受け取れる公的保障が少ない為、生命保険に加入する必要性が高いといえます。

協会けんぽ、健康保険組合、共済組合などに加入しているサラリーマン、OLなどの会社員は、病気やケガで働けなくなり収入が減ったり収入がなくなったりしたときの生活保障として公的医療保険制度から「傷病手当金」を受け取れます。
また、公的医療保険制度には出産の為に会社を休んだことから給与の支払いがない場合に給付される「出産手当金」があります。

しかし、フリーランスや個人事業主の人が加入する国民健康保険には、「傷病手当金」や「出産手当金」はありません。

傷病手当金
被保険者が病気やケガで仕事を休業し、事業主から十分な報酬を受けられない場合に給付金が支給される制度。
・1日あたりの給付金額:支給開始日の以前12カ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3
・支給期間:最長1年6か月

出産手当金
被保険者が出産のために会社を休み、その間に給与を得られないときに給付金が支払われる制度。
・1日あたりの給付金額:支給開始日の以前12カ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3
・支給期間:出産日以前42日から出産日後56日まで

フリーランスや個人事業主 会社員や公務員
傷病手当金 対象外 対象
出産手当金 対象外 対象

扶養家族がいる人

万が一長期の入院や多額の手術が必要になった場合、家計を圧迫してしまい家族に経済的な負担がかかってしまう可能性があります。

一家の大黒柱や自身の収入で家計が成り立っている人は、もし長期の入院が必要になった場合、その間働くことができないため収入が減り、かつ医療費がかかってしまいます。その為、収支のバランスが崩れて家族の生活費と治療費を貯金から切り崩す必要があり、家族の負担が大きくなってしまいます。

医療保険に加入していれば医療費が賄えますし、就業不能保険に加入していれば収入減をカバーできるので家族も安心して生活を送ることが出来ます。

また、自分が死亡した時に金銭的に困ってしまう遺族がいる場合も同じです。そもそも死亡保険に加入する主な目的は遺族の生活保障のためです。扶養内の子供がいて配偶者の収入もある場合は、万が一のときの子どもの教育資金や相続税対策の為に加入するのも良いでしょう。
自分に万が一のことがあったとき金銭的に困る扶養家族がいる場合は、死亡保険を検討しましょう。

加入が不要な人

生命保険の加入が必要ない人を紹介します。

独身の人

独身であり、自身に万が一のことがあっても経済的に困る人がいない場合は生命保険の必要性は低いでしょう。
生命保険に加入しなかった場合、自分が病気やケガで療養・死亡した際に、家族の生活が困窮するリスクがありますが、独身の場合そのリスクがない為です。

入院給付金や手術給付金の受取人は基本的に契約者本人ですが、死亡保険金の受取人は家族です。扶養家族がいない人は多額の死亡保障は不要でしょう。

生活費や医療費を自身で準備をする必要がある人は、病気やケガをした際の医療費に備えた医療保険や、万が一の収入減に備えた就業不能保険に加入しておくことをおすすめします。

十分な貯蓄がある人

病気やケガの医療費の支払いや収入減少に対処できるだけの貯蓄がある人にとっては、生命保険の必要性は低いでしょう。
生命保険文化センターの「令和4年度 生活保障に関する調査」によると、直近の入院で自己負担した費用と、入院によって得られなくなってしまった収入の合計は、平均26.8万円一日あたり25,800 円(自己負担費用と逸失収入の総額/入院日数)です。

このような費用が使う予定のないお金として銀行口座に入っている場合は医療保険は必要ないかもしれません。
万が一医療費が高くなっても「高額療養費制度」を利用すれば負担が減りますし、勤務先の健康保険に加入している場合「傷病手当金」が受け取れ、収入減をカバーできます。

そもそも生命保険は、万が一のときの経済的負担を軽減するものですから、上記のような必要となる医療費や収入減を貯蓄や公的制度で充分に賄えられるなら、生命保険の加入は必要ないでしょう。

また、自分自身に万が一のことがあっても、残された家族が生活に困らないだけの資産がある人も同様に生命保険がなくても問題ないかもしれません。

どんな保険が必要かいくらの保障が必要なのか分からない方へ

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「保険(Insurance)」とインターネット「ウェブ(Web)」の融合から、サイト名『インズウェブ(InsWeb)』が誕生しました。自動車保険の見積もりを中心として2000年からサービスを提供しています。現在の運営会社はSBIホールディングス株式会社となり、公正かつ中立的な立場で自動車保険のみならず生命保険に関する様々なお役立ち情報も提供しています。

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