子供が生まれたら万が一に備えて何らかの死亡保険には入っておきたいところです。死亡保険にもいくつか種類がありますが、その中でも収入保障保険は不要な保障を除いて保険料を安くしていることが特徴的です。さらに、収入保障保険では健康状態が良かったりタバコを吸っていなかったりしたら保険料の割引を受けられるものもあります。どのような割引なのか見ていきましょう。
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収入保障保険とは
収入保障保険は万が一の時の死亡保険金を年金形式で受け取ることができる生命保険です。自分の死後に残された家族の収入を保障する保険です。病気やケガで長期間働けなくなった場合に備える保険は「就業不能保険」として別に存在します。
収入保障保険の大きな特徴は、契約してから年数経過とともに受け取れる保険金の総額が減少していくことです。例えば、60歳満了で年金月額が15万円で設定していた場合、被保険者が30歳で死亡したら60歳までの30年間毎月15万円受け取れ、50歳で死亡した場合は60歳までの10年間毎月15万円受け取れます。一般に、老後までの期間が短くなるにつれてあるいは子供が成長するにつれて必要な死亡保障額は減少していくものなので、それに合わせた保障の形になっています。
保障額が減少していくので、保障額が保険期間中は一定で変わらない定期保険と比べて保険料が安くなっています。
喫煙状態や健康状態によって安くなる
収入保障保険では健康体割引という割引が用意されていて、喫煙状態や健康状態によって保険料の割引を受けられるものもあります。タバコを吸っていなかったり健康に気を使っていたりする方はそうでない方と比べて死亡する確率は低くなるので割引を受けられるのです。
割引を受けられる基準は保険会社によって異なりますが、タバコについては1年以上吸っていない、喫煙検査の結果でニコチン含有量が所定の範囲内というような条件、健康状態についてはBMI(18.0~27.0)や血圧(最高血圧140mmHg未満、最小血圧90mmHg未満)というような条件です。タバコについては自分自身が吸っていなくても受動喫煙によって基準を満たさない可能性もあるので注意しましょう。
BMIの基準を満たす身長・体重の目安
BMIは体重(kg)÷{身長(m)}2で計算されます。BMIが18.0~27.0の範囲内に収まる身長・体重の目安は以下の通りです。
身長 (cm) |
145 | 150 | 155 | 160 | 165 | 170 | 175 | 180 | 185 | 190 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最低体重 (kg以上) |
38 | 41 | 44 | 47 | 50 | 53 | 56 | 59 | 62 | 65 |
最高体重 (kg以下) |
56 | 60 | 64 | 69 | 73 | 78 | 82 | 87 | 92 | 97 |
身長 (cm) |
145 | 150 | 155 | 160 | 165 |
---|---|---|---|---|---|
最低体重 (kg以上) |
38 | 41 | 44 | 47 | 50 |
最高体重 (kg以下) |
56 | 60 | 64 | 69 | 73 |
身長 (cm) |
170 | 175 | 180 | 185 | 190 |
---|---|---|---|---|---|
最低体重 (kg以上) |
53 | 56 | 59 | 62 | 65 |
最高体重 (kg以下) |
78 | 82 | 87 | 92 | 97 |
※BMI計算時の切り上げ、切り捨てなどの条件の違いで閾値となる数値に差異が出る可能性があります。
やせすぎも不健康
太っていると健康に悪いというのは皆さんよくご存じだと思います。しかし、やせすぎについても同様に健康上のリスクがあります。BMIが23~25の場合の死亡リスクを1とすると、男性の場合はBMIが19~21の死亡リスクは1.27、BMIが19未満の死亡リスクは1.78、女性の場合はBMIが19~21の死亡リスクは1.17、BMIが19未満の死亡リスクは1.61という分析結果もあります。同分析ではBMIが30以上の場合の死亡リスクは男性で1.36、女性で1.37なので、BMIが19未満の場合は30以上の場合よりも死亡リスクが高いことになります。
参考:Journal of Epidemiology 2011年21巻417-430ページ
禁煙で寿命を取り戻せる?
喫煙者は非喫煙者よりも死亡リスクが高くなるのは周知の事実です。それではすでにタバコを吸っている人はあきらめなければならないかというと、そういうわけでもありません。早く禁煙すればするほど喫煙前の寿命を取り戻すことができます。
イギリスの医者を対象とした調査※ですが、35歳ぐらいまでに禁煙した場合は10年、40歳ぐらいまでに禁煙した場合は9年余命を伸ばすことができます。それを過ぎても遅いということはなく、50歳ぐらいで禁煙した場合には6年、60歳ぐらいで禁煙した人でも3年余命を伸ばせます。
今タバコを吸っている方でも早くに禁煙をすれば長く生きることができる可能性が高くなります。収入保障保険の中には契約後に喫煙状況や健康状態が改善された場合に保険料が安くなる制度を導入しているものもありますので、自らの健康や家族のためにも禁煙に挑戦してみてはいかがでしょうか。
※Doll, R. et al. : BMJ 328 (7455) : 1519, 2004
まとめ
収入保障保険は死亡保険の一種で保障総額が次第に減少していくことが特徴の保険です。この特徴ゆえに保険料が安めの保険ですが、タバコを吸っていなかったり健康状態が良かったりするとさらに割引を受けられる商品もあります。健康には気を使っているという人はこうした割引がある保険についても検討してみてはいかがでしょうか。
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著者情報
堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。