収入保障保険のコラム

遺族年金はいくらもらえる?受け取れる条件は?

投稿日:2020年1月23日 更新日:

一家の大黒柱が亡くなった場合、遺された家族には遺族年金が支給されます。収入保障保険などの死亡保険の保障額を決めるうえで遺族年金をいくら受け取ることができるのか知っておくのが大切です。遺族年金について、いくらもらえるのか、また、どのような条件で受け取れるのか紹介します。

遺族年金とは

遺族年金とは、社会保障制度の一つであり、家族を養っていた人が亡くなった場合に、その人に生計を維持されていた遺族の生活保障のために支給される年金です。

遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類があります。亡くなった方が国民年金のみに加入していた場合は遺族基礎年金、厚生年金にも加入していた場合は遺族基礎年金に加えて遺族厚生年金も支給されます。

それぞれの遺族年金において受け取れる条件やいくら受け取れるかが異なっています。以下、遺族基礎年金と遺族厚生年金のそれぞれについて説明していきます。

遺族年金を受け取れる条件は?

遺族基礎年金と遺族厚生年金のそれぞれで遺族年金を受け取れる人の条件が定められています。死亡した人と遺族年金を受け取る人の双方で条件があります。

遺族基礎年金

死亡した人の条件

遺族が遺族基礎年金を受け取るためには死亡した人が次の条件を満たしている必要があります。

  • 国民年金の被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上あること
  • 保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が加入期間の3分の2以上あること

ただし、令和8年4月1日前までは条件が緩和されていて、死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ条件を満たします。

国民年金の保険料を滞納していると遺族年金を受け取れない可能性があるので注意してください。

受け取る人の条件

遺族基礎年金を受け取る側にも条件が定められています。受け取れる人の条件は以下の通りです。

  • 死亡した人によって生計を維持されていた子のある配偶者
  • 死亡した人によって生計を維持されていた子

ただし、子とは次の者に限ります。

  • 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
  • 20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

また、「生計を維持されている」とは、原則として次の要件を満たす場合をいいます。

  1. 同居していること(別居していても、仕送りしている、健康保険の扶養親族である等の事項があれば認められます)。
  2. 前年の収入が850万円未満であること。または所得が655万5千円未満であること。

遺族基礎年金を受け取れるかどうかは「子」の存在が重要となります。子供がいなかったり、いても18歳以上(障害年金の障害等級1級または2級の場合は20歳以上)だったりした場合は遺族基礎年金を受け取れません。また、収入あるいは所得の要件もあるので注意してください。

遺族厚生年金

死亡した人の条件

遺族が遺族厚生年金を受け取るためには死亡した人が次のいずれかの条件を満たしている必要があります。

  • 厚生年金に加入中、または加入中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡した(遺族基礎年金と同様、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が国民年金加入期間の3分の2以上ある必要あり)
  • 老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある
  • 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる

ただし、令和8年4月1日前までは保険料納付済期間についての条件が緩和されていて、死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ条件を満たします。

厚生年金の保険料は会社が納めるので滞納するということはありませんが、厚生年金加入の対象となる前後で国民年金の滞納がある場合は注意が必要です。

受け取る人の条件

遺族厚生年金を受け取る側にも条件が定められています。受け取れる人は死亡した人に生計を維持されていた以下の人です。

  • 子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
  • 55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)

※子のない30歳未満の妻は、5年間の有期給付となります。
※子のある配偶者、子は、遺族基礎年金も併せて受けられます。

遺族厚生年金は遺族基礎年金と比べて支給を受けられる人の範囲が広く設定されていますが、条件に当てはまる人全員が受け取れるわけではありません。受け取れる人には優先順位が設定されていて、配偶者、子供、父母、孫、祖父母の順です。

なお、「生計を維持されていた」という条件があるので、遺族基礎年金と同様に収入あるいは所得の要件があります。年収が850万円以上で年間所得が655万5千円以上である場合には遺族厚生年金を受け取れない可能性があります。

遺族年金でいくら支給される?

遺族年金でいくら受け取ることができるのか遺族基礎年金と遺族厚生年金に分けて紹介します。

遺族基礎年金

遺族基礎年金で受け取れるのは年間780,100円に子の加算を加えた額です。子の加算は第1子・第2子が各224,500円で第3子以降が各74,800円です。子の年齢が上がり支給対象から外れた場合は子の加算も減額されます。

なお、子が遺族基礎年金を受給する場合の火災は第2子以降について行います。子1人当たりの年金額は上記による年金額を子供の数で除した額です。

遺族の家族構成ごとの年金支給額をまとめると以下の通りになります。

遺族の家族構成年間支給額
配偶者のみ(子なし)なし
配偶者+子1人1,004,600円
配偶者+子2人1,229,100円
配偶者+子3人1,303,900円
配偶者+子4人1,378,700円
子1人780,100円
子2人1,004,600円
子3人1,079,400円
子4人1,154,200円

※年金額は平成31年4月分からの金額です。

遺族厚生年金

遺族厚生年金で受け取れる金額は死亡した人が厚生年金に加入していた期間の給与や賞与の金額から計算されます。計算式は以下の通りです。

{平均標準報酬月額×(7.125/1000)×平成15年3月までの被保険者期間の月数+平均標準報酬額×(5.481/1000)×平成15年4月以後の被保険者期間の月数}×3/4

※被保険者期間が300月(25年)未満の場合は300月とみなして計算します。

ただし、上の式で算出した金額が以下の式で算出した額を下回る場合は以下の式によって算出された額が年金額となります。

{平均標準報酬月額×(7.5/1000)×平成15年3月までの被保険者期間の月数+平均標準報酬額×(5.769/1000)×平成15年4月以後の被保険者期間の月数}×1.000(※)×3/4

※昭和13年4月2日以降に生まれた方は0.998

これだけ見ても分からない人が多いかと思いますので、厚生年金加入期間300月での目安額を紹介します。なお、賞与総額が全月収の30%として計算しています。

標準報酬月額24万円標準報酬月額34万円標準報酬月額44万円
384,766円545,085円705,404円

※上記遺族厚生年金額はすべて平成31年4月分からの金額です。

中高齢寡婦加算と経過的寡婦加算

中高齢寡婦加算は遺族厚生年金の支給を受けている妻に対する加算給付の1つです。夫が死亡したときに40歳以上65歳未満で子のない妻(夫の死亡後40歳に達した当時、子がいた妻も含む)が受ける遺族厚生年金には、40歳から65歳になるまでの間、年額585,100円(平成31年4月分からの金額)が加算されます。

また、昭和31年(1956年)4月1日以前に生まれた人を対象として経過的寡婦加算という加算給付もあります。昭和31年4月1日以前生まれの妻に65歳以上で遺族厚生年金の受給権が発生したとき、あるいは中高齢の加算がされていた昭和31年4月1日以前生まれの遺族厚生年金の受給権者である妻が65歳に達したときに加算されます。専業主婦の年金加入が任意であった時代に加入していなかったことで減少する老齢基礎年金を補う目的のものです。

遺族年金は非課税

国民年金や厚生年金の老齢給付には所得税などの課税対象ですが、遺族年金は国民年金法や厚生年金保険法などに基づいて非課税です。金額に上限はなく、支給される額すべてが非課税となります。また、障害年金についても同様に非課税となっています。

遺族年金は非課税なので、遺族年金のみが収入源の場合には確定申告をしなくてもよいことになります。しかし、他に収入がある場合ではそちらの収入は課税対象なので、他の収入について確定申告が必要となる場合があります。確定申告を行う場合、遺族年金は非課税なので遺族年金の支給額については記載する必要はありません。

父子家庭となった場合には注意が必要

遺族年金は妻を亡くした父子家庭に対する保障が夫を亡くした母子家庭と比べて少なくなっています。夫が経済的に重要な地位を占めていて公的な資金補助を行う必要性が少ないと考えられているためです。

例えば遺族厚生年金について、妻に先立たれた夫が支給対象者になるには55歳以上という年齢条件があり、支給開始も60歳からとなっています。妻に子のない30歳未満は有期給付という制限以外は年齢条件がないのと大きな違いとなっています。

家庭の収入のあり方は昔と変わってきており、共働きで妻の収入が多い場合や夫が専業主夫だという家庭も考えられます。しかし、夫が若い場合は遺族厚生年金を夫が受け取ることはできません。家庭の収入状況によっては、妻の死亡保障について遺族年金を受け取れない前提で多めにかけておく必要があるかもしれません。

まとめ

遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類があります。遺族基礎年金は子の有無が支給対象となるか否かの分かれ目となっています。生計を支えていた人が厚生年金に加入していた場合は遺族厚生年金の支給対象となる場合があります。

収入保障保険などの死亡保険の保障額を決める際には遺族年金を考慮することで必要以上の保障となることを防ぎ、保険料を抑えることができます。しかし、父子家庭となることを想定する場合においては遺族年金の保障が少なくなるので手厚くしておいた方がよいかもしれません。

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