病気やケガで長期間働けなくなった場合、その間の治療費や生活費を用意できますか?短期間の入院であれば医療保険などでもカバーできますが、長期間に及んだ場合は医療保険ではカバーしきれません。病気やケガで長期間働けなくなるリスクに備える就業不能保険について紹介します。
目次
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就業不能保険とは
就業不能保険とは、病気やケガで長期間働けなくなった時に備える保険です。医療の高度化のために従来助からなかった命も救えるようになった半面、障害等が残って働くことができない患者数が増えてきたことを背景に販売が開始された比較的新しい保険です。従来の死亡保険や医療保険では、長期間働けなくなった場合の生活費や教育費などをカバーできません。就業不能保険では、所定の就業不能状態に陥った場合、あらかじめ決めた金額を毎月給与のように受け取ることができます。
就業不能保険の特徴
長期間働けなくなった時の生活費を毎月サポート
病気やケガで長期間働けなくなった時の生活費を、毎月給与のように受け取ることができます。一家の大黒柱が働けなくなった場合、世帯収入は大きく減ることとなります。しかし、日々の生活費や子供の教育費などは多少は減らせたとしてもいくらかは必ずかかります。また、住宅ローンや家賃の支払いも避けられません。こうした収支のバランスの崩れをカバーできるのが就業不能保険です。
受け取れる保険金は月10万~50万
所定の就業不能状態に陥った場合に就業不能保険で受け取れる保険金は、保険会社や保険商品にもよりますが、毎月10万円~50万円ほどです。この金額は契約時に選択し、契約時の職業や年収で上限額が決められていることが一般的です。保険商品によっては、傷病手当金がもらえる期間内は受け取る保険金を少なくする代わりに保険料を安くするような設定ができるものもあります。
長期間給付金が受け取れる
就業不能保険は所定の就業不能状態になり、その状態が支払対象外期間を超えて継続している間、給付金を受け取ることができます。就業不能状態から回復しなければ、契約時に設定した保険期間を満了するまで給付金を受け取れます(給付回数に上限がある商品もあります)。保険期間は保険商品にもよりますが、50歳満了~70歳満了で5歳刻みで設定することができます。なお、契約時の年齢によっては設定できない保険期間がある場合もあります。
病気やケガで長期間働けないリスクに備える
就業不能保険の注意点
60日~180日の支払対象外期間がある
就業不能保険で給付金の支払いを受けるには、60日~180日の支払対象外期間を超えて所定の就業不能状態である必要があります。最近は支払対象外となる期間がもっと短い商品もありますが、いずれにせよ支払対象外期間の間に就業不能状態から回復した場合は給付金の支給を受けることができません。
うつ病などの精神疾患は支払対象外であることが多い
多くの就業不能保険では、うつ病などの精神疾患は給付金の対象外となっています。また、精神疾患も対象に含む商品でも、給付期間が短期間に設定されていることが多く、保険料も高めです。精神的な理由で働けなくなるというケースは割と身近なので支払い条件については事前に確認しておくようにしておきましょう。
「所定の就業不能状態」は「今の仕事ができない状態」ではない
就業不能保険で給付を受けられる「就業不能状態」は「今の仕事ができない状態」を意味しません。病気やケガの治療を目的に病院や診療所で入院している状態や医師の指示のもと在宅療養で治療に専念している状態など、本当に働けない状態です。元の仕事には戻れなくても他の業種であれば働けると判断されれば給付の対象とはならないことが多いです。
給付金を受け取っている間も保険料の支払いが必要な場合がある
就業不能保険の中には就業不能状態になって給付金を受け取っている間も保険料の払い込みが免除とならず、支払いを続ける必要があるものもあります。就業不能と判断された後は保険料の支払いが不要となる商品もありますが、支払いが免除されないものと比べて保険料が高くなっています。
傷病手当金との比較
健康保険の加入者は業務外の病気やケガで会社を連続する3日を含み4日以上休んだ場合、4日目以降最長1年6カ月まで「傷病手当金」を受け取ることができます。傷病手当金で受け取れる金額は、支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額の平均額の3分の2です。
就業不能保険 | 傷病手当金 | |
---|---|---|
受け取れるまでの期間 | 60日~180日の支払対象外期間を超えて就業不能状態である場合 | 業務外の病気やケガの療養のため仕事を休んだ日から連続して3日間の後、4日目以降の仕事に就けなかった場合 |
受け取れる期間 | 就業不能状態から回復あるいは保険期間満了まで | 支給開始した日から最長1年6ヵ月 |
受け取れる金額 | 契約時に決めた金額 | 支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額の平均額の3分の2 |
収入保障保険との違い
就業不能保険と似た名前の保険で収入保障保険というものがあります。収入を保障するという字面から就業不能保険と混同する人がいますが、明確に異なる内容の保険です。
就業不能保険は説明してきた通り、病気やケガで長期間働けなくなった場合、その間の生活費等をカバーするための保険です。一方で収入保障保険は被保険者が死亡もしくは高度障害状態になった場合、残された家族の収入を保障するために決められた期間毎月給付金を支給する死亡保険です。どちらも失われる収入をカバーするものではありますが、支給される条件は大きく違います。
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まとめ
就業不能保険とは、病気やケガで長期間働けなくなるリスクに備えるための保険です。支払対象外期間を超えて就業不能状態である場合、回復するか保険期間満了まで毎月給付金を受け取れます。長期間働けなくなった場合の生活費等が心配な方や働けなくなった時の公的保障が会社員よりも薄い自営業の方などは加入を検討してみてはいかがでしょうか。
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著者情報
堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。